働く女性をイメージしたとき、一番に思い浮かぶのは、母の姿です。
生まれ育った家は、愛媛県最南端の小さな町にあり、両親は時計や宝飾を扱う小さな小売店を営んでいました。父が創業し、結婚して母も手伝うようになり、
母は、40歳を過ぎてから運転免許を取得、それからどこへでも一人で行商に行くようになりました。病院のナースステーションや保育園など、ジュラルミンケースを下げて訪問。
固定のお客様は、父より多くなっていたかもしれません。母とお客様が楽しそうに談笑する雰囲気が好きで、私はよくついて行ったものです。
今思うと、母はフレックス勤務の、有能な営業ウーマンでした。3人の子育てをしながら、父と肩を並べ、地域と繋がり、しっかり稼ぐ。私にとっては、それがお母さんの「当たり前」でした。
大人になって、企業に就職し、社会の「当たり前」を知る中で、働き方について考えるようになりました。女性がプライベートな理由で、仕事や社会と一度途切れるのが「当たり前」という状況に、自分なりに違和感を感じていたのかもしれません。
女性だからこそ、型にハマらず、もっと自由に、働き方を選択できるのでは?と思うようになりました。
10人いれば、「当たり前」も10通り。自分で選び、設計できる生き方を、より多くの女性が実現できるように。私の創業の思いです。
そして、平成から令和へ、働き方も生き方も、多様な時代になりました。
まだまだ未熟な私ですが、誰かの課題を解決しながら、自分も成長し、大切な地域の宝物を、次世代に繋ぐ役割を担っていきたいと思います。